---水質の違いは機種・機能・構造のどこに由来するのでしょうか?
- カートリッジ
カートリッジの形状・容積、ろ剤の種類、添加物の量により、寿命および、浄化された浄水の味・質に相違がでます.カートリッジの形状・容積 基本的にカートリッジが大きいほど塩素処理能力が大きくなります.
粒状活性炭よりも繊維状活性炭採用タイプの方が長寿命になります.又、ろ材との接触時間(水流の方向)が長い程水質が長期間安定する傾向にあります.
即ちカートリッジの寿命・コストパフォーマンスに関係します.ろ剤の種類 粒状活性炭、銀添加粒状活性炭、繊維状活性炭、繊維状活性炭+粒状活性炭などが主となります.
機種により、中空糸膜併用型や、米国のNSFの承認を受けたカートリッジを搭載した機種もあります.
添加物カートリッジに添加物? と思われる方も多いと思いますが、実は活性炭そのものが食品添加物として認定されているんです。残留塩素処理能力をアップするためにほとんどのメーカーのカートリッジにはその他の添加物として「亜硫酸カルシウム」「L-アスコルビン酸」などが添加されています.亜硫酸カルシウム、L-アスコルビン酸は残留塩素と化学変化を起こし、安全に有害な残留塩素を処理してくれます.昨今水質の悪化に伴い、「亜硫酸カルシウム」「L-アスコルビン酸」を多めに使用しないと残留塩素が処理できなくなり、水味を低下させる一因にもなっています.安全性に問題はないとされています.
又、一部メーカーでは抗菌のため『銀添加活性炭』を採用しています.
『水銀=銀』と勘違いして、『銀添加活性炭』は有害だと主張したり、「『銀添加活性炭』は銀がイオン化して生成水に溶解し、これを飲むと危険」と主張する人もいるようですが、これは実証されていません.皆さんもご存知のように「高級什器」には古来より「銀」が使われ続けています.このことからも『銀添加活性炭は安全』と思ってよいでしょう.
・銀の安全性の根拠
・『銀添加活性炭』使用の浄水器は危険と主張する書籍は以下を参照ください.
『水道水にまつわる怪しい人々 夢の浄水器が教えてくれた生命のこと』(著者 湯坐 博子 弁護士)
・この書籍の疑問点はコチラ。 - 電解槽の構造
- メーカーにより電解槽の大きさ・形状に相違がある.相対的に水が電極に触れる時間が多いほど電解されやすい傾向にある.即ち、水の流れる方向に長い電解槽を有する機種の方が電解能力に長ける傾向がある.
電極は2~6枚使用され、現在その材質はほとんどが「白金焼成チタン」になっている(未だステンレス等の電極板を使用している機種をご使用なら、即廃棄されることをお奨めする).一部メーカーがさらに一歩発展させた「白金チタンミクロ電極」(白金焼成チタンは表面がザラツキ、水中のカルシウム等のミネラルが付着しやすい.そのため電解能力の低下を招きやすい)を採用している.
又、電極板と隔膜との間隔、負荷される電圧・電流値の相違により最終的に生成されるイオン水(電解水)の水質に直接的に影響する.もちろん隔膜の材質も関係する.
最後に水が通る距離が長いほど電解効率が向上する傾向が在ります.
すなわち、電解槽(商品)の小型化は水力の改善力を低下させる傾向が高いと言えます. - 電極板のメンテナンス(洗浄)
- 電気分解方式の生成器の宿命として、『電極板の機能低下』があります.
これはどういうことかと言うと、電気分解時に電極板が腐食(放置すると水中に溶出します)したり、カルシウム等のプラスイオン物質が付着する事による通電率の低下、即ち電気分解の能力の低下が免れないということです.これを如何に防止するかに各メーカーしのぎを削っての開発に取り組んでいます.電極の材質がフェライトからステンレスに、そして白金焼成チタンへ、現在はミクロ電極へと進化を遂げています.即ち、通電による腐食に強く、各種ミネラルの付着を抑止し、電解効率を低下させない電極板へと日々進化を遂げています.
この電極板の材質と電極板の洗浄方式により安定した電解水が長期間生成されるか否かに分かれます.
・『毎回洗浄』……………使用を停止するごとに電極板を洗浄する方式
・『一定洗浄方式』………定められた仕様条件を満たした場合に洗浄する方式
・『完全手動方式』………全ては使用者に委ねられている方式
・『クロスライン方式』…使用電極を自動的に変更することにより、電極板に付着するスケールを洗浄する方式
きちんと洗浄維持された電解槽なら10年程度の使用に耐えられるようです. - 電気分解時の電気的負荷
- (イメージ1.)の右部分が電解槽の内部構造です.
浄化された水がプラス電極とマイナス電極に挟まれた狭い空間(5mm程度)を通る際に負荷された電流の影響を受けた水中のイオンが隔膜を通過・移動し、結果的に違う性質を有する水になり、排出されます.
ですから、水が電解槽を通る際に負荷される電圧値、電流値、通電方法、電極板の形状、電極板と隔膜の距離、隔膜の材質等の違いにより生成される水質に相違がでます.
以上のようなさまざまな条件の違いにより生成される水質に相違がでます.
選択時には詳しく調べられている方に確認されるのを薦めます.
参考資料;


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